家の耐久性をより一層高めるための仕様

家作り
ゴリラ
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どうもこんにちは。

今回は長持ちする家にするために、こんな事を考えてみて欲しいという話です。

まだまだ家の耐久性については考える必要がある!

家を100年耐久にして優良な中古住宅を市場に残そうという動きがありますが、経済的な100年の使用に耐える住宅仕様になっていない部分が多々あるのでは?と思うところがあるので今回は住宅の耐久性を高めるために主に作り手側に向けた、素人の意見です。

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結露計算

(出典:ホームズ君壁体内結露判定資料

「結露計算?もちろんやってますよ!」

という会社でも、よくよく話を聞いてみるとやっているのは壁だけ。。。

断熱しているのは壁だけではないですよね。

屋根や床(または天井や基礎)の断熱ラインで結露しない構成になっているのか?

結露計算は各断熱ラインで実施してほしいものです。

また、落とし穴的なのが「冬のみ」しか結露計算をしていないケース。

僕が住んでいる愛知県尾張地方は夏の湿度が非常に高く、「夏型結露」というものが問題になっていきそうです。

ゴリラ
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今後、夏の温湿度がどんどん高温多湿になっていく傾向にあると考えられますので、冬だけでなく夏も結露計算をして断熱構成を検討してもらいたいです。

屋根の二層化

「屋根の野地板が腐っている」

こういう事例が最近多いそうです。

原因は色々あるのだと思いますが、多いものが「屋根の通気不足」らしいです。

通気が不足するので、湿気が抜けずに結露して野地板が腐ってしまう。ということだと思います。

またよくあるのが、通気層を防水層より内側に設けるケース。

(出典:https://www.isover.co.jp/products/tsuuki_kun

☝の画像だと通気層が野地板より下(室内側)にありますよね。

野地板の上にルーフィングを貼って防水層としますので、防水層よりも内側(室内側)に通気層がきています。通気するということは雨水も入る可能性があるということなので、防水層の内側に通気層を設けるのが適切なのかというのは疑問です。

壁であれば防水層(透湿防水シート)の外側に通気層を設けているはずです。

(出典:https://www.archiplace.com/blog/?p=47827

なぜ屋根だとそうなっていないのか?ここは壁と同様の構成にすべきだと思います。

つまりこういうことです。

(出典:https://www.iedukuri.jp/blog/2021/08/5283.html

上記写真は一層目の野地板+ルーフィング+通気垂木までですが、この上にもう一層野地板が施工されます。つまり二層屋根の構成になります。

<二層屋根の構成>

野地板→ルーフィング(透湿ルーフィング推奨)→通気垂木→二層目の野地板+ルーフィング

二層屋根を作っている動画ありましたので貼っておきます。こちらの動画は断熱材に防水機能があるようで断熱材に直接通気垂木を施工していますね。

ゴリラ
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防水的にも屋根野地板の健全性担保のためにも屋根二層化はぜひやって欲しい。

クロス胴縁

壁の通気胴縁もちょっと考えてみて欲しいです。

通気胴縁の取り方は2通りあります。

縦胴縁

横胴縁

(出典:https://www.e-igc.jp/mame/19212/

基本的にどちらの方法でも☝の画像のように胴縁間の隙間を取ればどちらでも良いとされていますが、普通に考えて縦胴縁のほうが空気はしっかり流れそうです。

しかしながら仕上げを縦に貼る場合(板の縦張りなど)、胴縁は横になってしまいます。

(出典:https://blog.goo.ne.jp/310home/e/0a64f74a15c655101f684a66340e6d2e

縦胴縁のほうが通気が取りやすいけど、仕上げは縦張りにしたい。

そんな時はクロス胴縁にしましょう。

しっかり通気層が取れているのが分かりますよね。

(出典:http://30rubo-q1.seesaa.net/article/445731237.html

ちなみに横胴縁でもエアホール胴縁という胴縁に通気用の切り欠きを設けたものもあります。

(出典:https://iiie-oohara.com/blog/b_housebuilding/ssama-4.html

こういうもの使うよりも普通にクロスにしたほうが良いのでは?と思います。

ゴリラ
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通気層がしっかりとれるのはやっぱりクロス胴縁ですね。

容易に更新可能な窓の取り付け方

窓も実は色々考える必要があります。

30年ぐらいでやっぱり気密性が落ちてきたりするので窓の交換が視野に入ってくるわけですね。

日本の窓は「半外付け」といって、窓を取り外す際に外壁を一部壊さないといけません。

逆に海外製の窓は「内付け」といって室内から窓を取り外せます。

半外付け窓は防水的には完成された技術なので雨が多く台風被害もある日本ではそのまま使用したい技術です。

そうなると窓を外から外壁を壊さずに交換したいところです。

その為には、サッシ取り換え用の枠を作っておいて、枠を外してサッシを交換できるようにしておくべきだと思います。

(出典:https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2020/05/03/post-28631/

☝の写真だとサッシの周囲に枠があるのが分かります。これを外して窓が交換できるようになっているんですね。

ゴリラ
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「ヨーロッパでは室内側から窓を交換できるので日本と違い優れています」という人もいますが、防水考えると一長一短で、それぞれの良い部分を考えて採用するべきだと思います。

工事記録を写真で残す

色々と仕様について書いてきましたが、いくら図面上完璧でも施工が悪かったら台無しです。

さらに言えば新築時の施工が完璧でもリフォーム時に不適切な施工をしたらおしまいです。

よって、一軒の住宅に対して新築~リフォーム~解体まで一貫して図面や施工記録を残すシステムが必要だと思います。

図面と施工記録(特に重要な構造や防水の部分)をしっかりと管理して100年の使用に耐えることができる住宅の供給と維持管理体制を築いてほしいと、切に願っています。

ゴリラ
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おしまい。

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