樹脂サッシを作っている国内メーカーをご紹介します。
時代は樹脂サッシですから。
樹脂サッシとは?
樹脂の窓枠(サッシ)のことです(ひねり無し)
まだまだ日本では普及が進んでいない窓の種類なので、聞き慣れない方も多いかもしれません。
日本で良く使われるサッシは、アルミサッシもしくは樹脂アルミ複合サッシですね。
アルミサッシは、窓枠が全てアルミ製
樹脂アルミ複合サッシは、屋外側がアルミで屋内側が樹脂
日本では普及が進んでいない樹脂サッシですが、海外ではメジャーな窓なのです。(下図参照!)
(出典:樹脂サッシ工業会HP)
☝のグラフを見ても分かる通り、欧米各国、またお隣の韓国でも樹脂サッシ(もしくはさらに高性能な木製サッシ)が主流です!
樹脂サッシは世界標準の窓と言って差し支えないでしょう。
なんで樹脂サッシが良いの?
なんで世界では樹脂サッシが標準的に使用されているのでしょうか?
その理由は窓の表面温度です。
アルミは金属です。金属は熱を伝えやすいです。つまり、冬はとっても冷たくなります。
一方、樹脂は金属よりも熱を伝えにくいです。つまり、冬でもそこまで冷たくなりません。
下の画像は外気温0℃/室内温度24℃/相対湿度60%の状況で、アルミサッシと樹脂サッシの室内側がどうなるのかを検証したものです。
(出典:YKK AP HP)
おお。。。アルミサッシは結露がっつりやないかい。。。
温度24℃、湿度60%って生活するうえではかなり快適な環境なんですよ。
室内を快適にした時に、結露する窓(=表面温度が低い窓)っていうのは弱点以外の何物でもないと思うんですよね。
さらに言えば、表面温度が低いとコールドドラフトが発生し、底冷えの原因にもなります。
性能の悪い窓は、結露で家の健康を害し、コールドドラフトで家族の健康も害します。
という訳で世界では標準的に採用されているわけですが、ここ日本ではそこまで普及しておりません。。。
これは由々しき事態であります。。。
という訳で、樹脂サッシを普及させる為にこの記事を書いております。
ここからは樹脂サッシを作っている会社(国内メーカー)をご紹介いたします!
YKK AP
国産樹脂サッシメーカー大手の一角、YKK APです。
日本最大の窓メーカーと言っても過言ではないでしょうか?
YKK APの樹脂サッシはAPWシリーズとして販売されています。
①APW330
APW330はペアガラスのシリーズです。(一部真空トリプルもあります)
②APW430
APW430はトリプルガラスのシリーズです。かなり高性能な窓です!
樹脂サッシと言えばAPWシリーズを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか!
LIXIL
総合住宅設備大手のLIXILも樹脂サッシを取り扱っております。
①エルスターS
エルスターSはペアガラスのシリーズです。
②エルスターX
エルスターXはトリプルガラスのシリーズです。
③レガリス
なんと5枚ガラスのシリーズです。熱還流率は驚異の0.55!!
現在国内メーカーで製造している樹脂サッシとしては最強クラスですね。
ただしお値段も最強クラスなので、実際選ぶとしたらエルスターシリーズになるでしょう(笑)
三協アルミ
社名に「アルミ」と入っていますが、そこは窓関係大手の三協アルミ。
樹脂窓もラインナップにばっちり入っています。
①スマージュ
ペアガラスのシリーズです。
②トリプルスマージュ
その名の通りトリプルガラスのシリーズです。
三協アルミはそれほど樹脂サッシに力を入れていないのか、あまり使用している事例を見かけません。。。
社名が足を引っ張ってんのかな?笑
エクセルシャノン
上記3社は大手で、樹脂サッシだけでなくアルミを使用したサッシも製造しております。
一方、樹脂窓専業メーカーのエクセルシャノン。この会社は創業以来樹脂サッシにこだわり高性能な窓を作りつづけています。その拘りに時代がもうすぐ追いつくでしょう!
余談ですが、弊宅の窓はエクセルシャノン製で統一する予定です。
そんなエクセルシャノンの窓ラインナップがこちら!
①シャノンウインドIIs
②トリプルシャノンIIs/IIx
③シャノンウインドUF
窓の断面図ばっかりで飽きてきましたか?笑
エクセルシャノンは樹脂窓業界では老舗なので、後発の大手メーカーはシャノンの窓よりもちょっと性能の良い窓を出してきました。先行メーカーの辛いところです。
しかしながらエクセルシャノンは老舗ならでは技術力とメンテナンス性の良さが他にない良いところです!
Uw値(窓の断熱性能)と日射取得率を同時に向上させる新技術を開発したり、経年劣化する気密部材だけを交換できるようにしていたりと、簡単には他社に負けない独自の売りがあります。
がんばれシャノン!!窓枠が太くてダサいと言われようとも。。。笑
K-WINDOW
今回最後にご紹介させて頂くのはK-WINDOWです。
ここまでご紹介させて頂いた窓のなかでは断トツに知名度が低い(失礼!)のではないでしょうか?笑
大手メーカーではないかもしれませんが、栗原という会社が作っているK-WINDOWも立派な高性能樹脂窓です!
お分かり頂けただろうか?
「いや、何がやねん」という声が聞こえてきますが(笑)、窓枠の断面を良く見てください。
他の会社と比べて仕切りというか、小さい空間がいっぱいあるのが分かりますでしょうか?
この枠内の空間をチャンバーというのですが、これが細かく沢山分かれていると断熱性が向上します。
また、K-WINDOWの最大(?)のウリは「強風に強い」ということです。
下図の一番下、「耐風圧性能」の項目をご覧下さい。
「S-7等級」です。高層ビルに使うサッシに匹敵する耐風圧性能です。台風が巨大化している昨今、この性能を魅力に感じる人も多いのではないでしょうか!?
シャッターつけるよりもK-WINDOWにしたほうが安かったりして。
結局どのメーカーがいい?
ここまで5社、樹脂サッシメーカーをご紹介させて頂きました。
「で、結局どの会社の窓がええの?」というのが気になりますよね。。。
その答えなのですが、、、
家を建ててもらう会社によります。
です!!笑
「なんじゃそらー!」という感じで申し訳ないです。。。
ただ、YKK APを標準にしている会社に対して、LIXILやエクセルシャノンの窓にしてくれと言っても割高になってしまうでしょうし、K-WINDOWだとそもそも使ったことが無い会社がほとんどだと思うので、言い方が悪いですが実験台みたいになってしまいます。
YKK APが標準であればAPWシリーズから選ぶ。
LIXILが標準であればエルスターシリーズから選ぶ。
何でもいいぜ!って工務店であれば家全体の性能をきっちり計算してもらい、窓メーカー選びをアドバイスしてもらう。
というような選び方になると思います。
あなたが選んだ工務店が選んだ樹脂サッシを信じることです。樹脂を選んでいる時点で悪くない、というか非常に良いですから!
まとめ
今回は国内樹脂サッシメーカーのご紹介でした。
皆様、工務店探しは「樹脂サッシが標準かどうか(木製サッシでも可)」を一つの軸に進めてみてください。
まだまだアルミサッシ・アルミ樹脂複合サッシの勢力も強いので、時に樹脂サッシへの気持ちが揺らいでしまうことがあるかもしれません。
ただ、樹脂サッシは家と家族の健康に大きく寄与してくれる非常に大切な要素なので、「家の面積を1坪へらしても樹脂サッシを使う」ぐらいの気持ちでいきましょう!
世界に追いつけ!樹脂サッシ普及率!!
最後におまけ
樹脂窓を選ぶあなたへの応援ソングです。
超高性能住宅に住む先輩ブロガー、さぬきペンギンさんが作ってくれました。
「あなたの樹脂をあきらめないで」
これであなたも樹脂サッシをあきらめない!
それではまた次回!
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